10月15日は「きのこの日」!

10月15日は日本きのこ協会が制定する「きのこの日」です。
この時期は秋も深まり、きのこが旬を迎える季節です。きのこが多くの人に親しまれる理由は、その独特な風味や食感だけでなく、栄養価の高さにもあります。今回は、「きのこの日」にちなんで、きのこの魅力や豆知識についてご紹介します。

まず、興味深い点として、きのこは植物ではなく「菌類」に属していることをご存知でしょうか？植物のように見えるきのこですが、実はその成り立ちは全く異なります。植物は光合成により栄養を作り出しますが、きのこは菌糸と呼ばれる細い繊維状の構造を土や木の中に張り巡らせ、そこから栄養を吸収しています。この独自の成長方法において、きのこは自然界で分解者として重要な役割を担っているのです。落ち葉や枯れ木などを分解し、土壌に栄養を還元することで、森や自然環境の循環に寄与しています。

次に、きのこはカロリーが非常に低いため、ダイエット中の人にとっても優れた食材です。さらに、食物繊維が豊富で、腸内環境を整える効果が期待できます。腸内の善玉菌を増やすことによって、免疫力の向上や美肌効果も期待できるため、健康志向の高い人々の間でも人気です。

きのこには様々な種類がありますが、日本でよく食べられるものに、しいたけ、しめじ、えのき、まいたけに加え近年は、たもぎ茸も注目されています。これらのきのこは、和食、洋食、中華料理等、使い勝手がよく料理の幅を広げる食材です。特に、きのこはだしの素としても使われることが多く、グルタミン酸やイノシン酸といったうま味成分が豊富に含まれています。しいたけを使っただしは、料理に深いコクと風味を与え好む方も多いのではないでしょうか。

また、きのこにはビタミンDが豊富に含まれています。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける働きがあり、骨の健康を維持するために欠かせない栄養素です。特に、日光を浴びることが少ない現代人にとって、食事からビタミンDを摂取することは重要です。しいたけなどのきのこは、乾燥させることでさらにビタミンDの含有量が増えるだけでなく、長期間保存が可能になため、保存食としても利用されています。

さらに、きのこに含まれるβグルカンという成分は、免疫細胞を活性化させ、風邪やインフルエンザの予防に役立つとされています。特に、体調を崩しやすい秋から冬にかけての季節の変わり目には、きのこを積極的に取り入れたいですね。

そして、植物や木材の残りを栄養源として育つきのこは環境にも優しい食材であり廃棄物を有効活用する循環型農業の一環としての役割も担っています。持続可能な農業を実践しながら、栄養価の高い食材を提供するきのこは、未来の食糧としても期待されています。

10月15日の「きのこの日」には、舞昆のこうはらの看板商品の「黒舞昆」や直火仕込製法でじっくり炊いた昔ながらの椎茸昆布の「しいこん」、旨味あふれる「たもぎ茸舞昆」などで、健康にも環境にも優れたきのこの美味しさを楽しんでいただければ幸いです。