舞昆コラム

9月1日 防災の日に考える「備えの食」—昆布と佃煮の活用法

9月1日は「防災の日」。

日本は地震や台風などの自然災害が頻繁に発生する国であり、特に南海トラフ地震の発生が予測されている中、災害への備えがますます重要視されています。非常食や保存食の確保は欠かせませんが、「何を備えるか」「どのように備えるか」がカギとなります。今回は、食品会社として、災害時の食の備えとして注目される「佃煮」や「昆布」の活用法と、普段の生活に取り入れやすい「ローリングストック」の考え方についてご紹介します。

非常食としての「昆布」や「佃煮」の魅力

非常食と言えば、缶詰、レトルト食品、乾パンなどを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、栄養バランスの取れた食事を確保することも大切です。そこでおすすめしたいのが、栄養豊富で保存性の高い「昆布」や「佃煮」です。

昆布は、ビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含んでおり、特にカルシウムやマグネシウムは骨の健康維持や体の調整に役立ちます。また、昆布にはうま味成分であるグルタミン酸が多く含まれており、料理に深い味わいを与えるだけでなく、少量で満足感を得られるという利点もあります。

一方、佃煮は、そのままご飯のお供として楽しむことができ、開封後も比較的日持ちがするため、非常食としても適しています。特に、昆布の佃煮は昆布の栄養をしっかりと取り入れながら、おいしくいただけるのが魅力です。災害時でも、いつものようにご飯と佃煮を組み合わせれば、栄養バランスの取れた食事を楽しむことができます。

「ローリングストック」で常に新鮮な備えを

非常食や保存食は、いざというときのために備えておくものですが、賞味期限が切れてしまっては意味がありません。そこで注目されているのが「ローリングストック」の考え方です。これは、普段の食事に使う食材を少し多めに購入し、消費した分を買い足して常に備蓄を新鮮な状態で保つという方法です。

例えば、日常的に使う佃煮を少し多めに購入し、普段の料理で使いながら新しいものを補充する。これにより、災害時にも備蓄が確保され、賞味期限切れの心配もなくなります。ローリングストックは、経済的にも無駄がなく、普段の食生活を豊かにする効果も期待できます。

「非常食」としての昆布や佃煮のアレンジ法

昆布や佃煮を使った簡単なレシピも、防災時には役立ちます。例えば、昆布を細かく刻んでおにぎりの具にする、佃煮をお湯で溶いてお茶漬け風にするなど、少ない材料で美味しく食べられる方法を知っておくと安心です。災害時には、限られた調理環境でも手軽に栄養を摂取できることが求められます。こうした工夫を普段から試しておくことで、いざという時にも慌てずに対応できるでしょう。

防災への備えは、日常から

災害への備えは、決して難しいものではありません。日常の食生活に少しの工夫を加えるだけで、災害時にも役立つ備えを整えることができます。9月1日の防災の日を機に、「昆布」や「佃煮」などの身近な食材を見直し、非常食として取り入れてみてはいかがでしょうか。特に、南海トラフ地震などの大規模な災害が懸念される中で、普段からの備えが家族の安心を守る大切な一歩となります。

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