舞昆コラム
発酵が織りなすもの “風味の深み”の巻
近年健康志向の高まりや、伝統食への関心から、発酵食品が注目を集めています。
発酵とは、自然界に存在する微生物が食材に作用して、その風味や香り、食感を変化させる過程です。この過程で生まれる味わいの深さは、まさに発酵の魔法と言えるでしょう。
北海道・道南地方で採れる肉厚で甘みが強い昆布の王様「真昆布」に、この魔法をかけたい!との強く願いを込めたのが、こうはら自慢の 塩昆布風発酵食品「舞昆」です。
昆布そのものが持つ旨味は、グルタミン酸を豊富に含んでいるため、出汁としても広く使われてきました。しかし、発酵というプロセスを経ることで、昆布の旨味はさらに複雑で奥深いものになります。発酵中、微生物は昆布の成分を変化させ、さらに複雑な旨味を引き出します。これらの成分が、昆布本来の味にプラスされることで、単なる塩味や甘味では表現できない、コクやまろやかさが生まれるのです。
特に、昆布佃煮においては、発酵がその風味を引き立てる役割を果たしています。発酵によって生まれた複雑な味わいは、ご飯や他の料理との相性を高め、食卓を豊かに彩ります。一口食べると、口の中に広がる深い風味が、まるで長年かけて熟成されたかのように感じていただけると思います。この風味の深さは、発酵がなければ得られないものです。
さらに、昆布佃煮は、古くから保存に適した食品として親しまれてきました。発酵は単なる調味料や調理法以上の価値を持ち、風味を深めると同時に、日常の食事をより便利で豊かなものにしてくれるのです。
それは、自然の力と人間の知恵が織り成す、長い時間をかけて育まれた結晶です。
舞昆のこうはらは、昆布佃煮を通じて、発酵が織りなす風味の深み、その魅力をこれからも大切にお伝えしていきたいと思っています。