四天王寺どんど焼きと小豆粥~舞昆をお供に~
新しい年が明け、1月15日頃に迎える「小正月(こしょうがつ)」は、日本の伝統的な節目のひとつです。正月三が日に対して「女正月」や「後正月」とも呼ばれ、地域によっては大正月(1月1日~3日)よりも重視されることもあります。この日は、お正月の締めくくりや家族の安寧を祈る行事が行われ、古くからの風習が現在も受け継がれています。
小正月の象徴的な行事のひとつに、「餅花(もちばな)」づくりがあります。これは、柳の枝や竹に小さく丸めた餅や団子を飾り、五穀豊穣や家内安全を願うものです。カラフルな餅花で彩られた飾りは、まるで春の訪れを先取りしたかのような明るさを持ち、寒さ厳しい季節の中で温かみを感じさせてくれます。
また、全国的に有名なのが「どんど焼き」です。地域によっては「左義長(さぎちょう)」や「お焚き上げ」とも呼ばれるこの行事は、お正月に飾った門松やしめ飾り、書初めなどを集めて焚き上げ、無病息災を祈るものです。炎の勢いが強いほど1年が良いものになるとされ、煙に乗せて願いを天に届けるという思いも込められています。
大阪の四天王寺においても毎年この時期に「四天王寺どんど焼き」が行われています。今年も1月14日仁王門前にて午前9時~午後2時頃まで行われます。炎が勢いよく燃え上がる光景は圧巻で、参加者はその火を見ながら心を清め、無病息災や家内安全を祈ります。また、火を囲むことで地域の人々が集まり、交流の場としても大切にされています。どんど焼きで燃やされた灰や燃えさしを持ち帰り、家の周りに撒くと厄除けになるとも言われています。
小正月にいただく食べ物にも、意味深いものがたくさんあります。その代表が「小豆粥」です。小豆には邪気を払う力があるとされ、無病息災を祈る特別な料理として古くから親しまれてきました。赤い色の小豆粥を食べることで、寒さの厳しい冬を無事に乗り越える力を得るとされています。
このように、小正月はお正月の締めくくりであると同時に、新たな1年を家族や地域で祈り祝う行事でもあります。
四天王寺のどんど焼きで心を清めた後、ぜひ「舞昆のこうはら天王寺店」にお立ち寄りください。よく知られているように、「よろこぶ」に通じる昆布は縁起が良いとされるうえに、小豆粥のお供にぴったりの昆布佃煮をご用意してお待ちしております。素朴なお粥に栄養豊富で体にやさしい舞昆は、看板の「黒舞昆」、「たもぎ茸舞昆」、「松茸舞昆」、「粒生姜舞昆」、「明太風ホタテ舞昆」等バラエティー豊かに取り揃えております。また、四天王寺さんのお土産として、どなたにもお喜びいただける商品も品ぞろえ豊富で楽しくお選びいただけることと思います。
一年の健康や豊作を願う小正月。古くから受け継がれる日本の風習を大切にしながら、この節目の日を静かに迎えてみてはいかがでしょうか。